読了本

『横浜慕情 御宿かわせみ平岩弓枝文藝春秋、2000)。
このところ若年層の不可解な犯罪が相次いでいるけれど、きっと昔からこういうことはあったんだろう。現代の病理として原因を突き止めようと躍起になるほどに真実からは遠ざかるような気もする。理解することも、何故と問うことすらも意味をなさない“何か”。それが私たちに捕まえられる日はくるのだろうか。「鬼女の息子」や「有松屋の娘」のような短編を読んでそう思った。