読了本

博士の愛した数式小川洋子(新潮社)。
本屋大賞」のおかげで知ることができた本(感謝!)。
事故の後遺症で80分しか記憶がもたなくなった老数学博士。だから通いの家政婦“私”とその息子の野球少年“ルート”は毎日知らない人になり、また再び友だちになる。博士にとって数学は詩のように美しく神秘的で、心を喜びと驚きに満たすものだ。焦燥と恐怖をいっとき忘れさせるほどに。最初の一行を読んだときから何だか泣きたいような、微笑みたくなるような気持ちにさせられた。数学は大の苦手だし野球にも興味がない私が、そのどちらをも愛しく思った。

『エマ 4』森薫エンターブレイン)。
夜遅くに新刊発売を知り、いても立ってもいられず買いに走った。本屋さん開いててよかった。読みながら「うわー!」と何度か叫ばされ、クライマックスでもらい泣き。あと育ちの良い坊ちゃんがやさぐれる姿はいいなあ……とか、見えそで見えない熟女のローブ姿は真っ裸よりいいなあ……とか。着せ替えが始まったのにびっくり。付録だけじゃなかったのか(実物にはとうとうお目にかかれなかったが)。しかしまったくどーすんだろう坊ちゃんは。