読了本

何故かいきなりハリポタが読みたくなり、邦訳『ハリー・ポッターと賢者の石』文庫版を入手して読破。
……やっぱり面白いと思うんだよな、ファンタジーとしてじゃなく、全7巻の学園ミステリとして。伏線がよく生かされているもの。続いて『秘密の部屋』の途中まで読みすすめるも、我慢ならずして原著第5弾“Harry Potter and the Order of the Phoenix”に着手。前に挫折したところの続きから。挫折したのは1行に1回以上辞書を引いていたせいだ。それも便利なことに電子辞書だったのだ。
もう細部は分からなくてもあらすじだけ読みとれればいい、と思って辞書頻度を1頁に1回に落とし(我慢の末)、やっと300頁まで進んだ。うー、まだ半分にも届いてないや。

以下、コミックス読了感想。
『カレンのファスナー』TONO白泉社)。
人魚のキアンナちゃんシリーズみたいに煩悩全開の話はどこか異彩なオーラを放っている。でもいちばん好きなのはカラーの「幻想の海」。これのために「まんがライフオリジナル」を買ったことを思い出す。あれは雑誌サイズ、これは文庫サイズ。大きさが違うと受ける印象も意外に変わるものだ。
『黄色い海岸』TONOソノラマ文庫)。
帯でうたっている単行本初収録作品というのはどれじゃいな。エッセイ4コマのやつかいな。それも悪くはないけれど、表題作や「鳥のはばたき」、「ブンタ」など万人に読まれるべき初期短編は多いのだった。
モノクローム・ガーデン 1』夢路行(スタジオDNA)。
こんなにも「怪談」じみているとは思わなかった。私の考える「怪談」のなかでもかなり怖いほう――でも疎ましくはなく、とてもいとおしいのだ。コミックスの表紙イラストは連載時の扉絵よりもだいぶ地味な気がする。第1話と「春を走る」が怖かった。

『愛すべき娘たち』よしながふみ白泉社)。
ばりばりのボーイズラブよりもこういうのもっと描いてほしい……というのが正直なところ(でも嗜好の問題だよね)。わがままなことを言えばだけど。もうね、すごいよふみちゃんは。本当に私より年下なのか、実年齢が。と我と我が身を顧みてしまうほど。すごく巧いなと思ったのは第2話。読者が純粋な第三者の傍観者にされてしまう。ということを意識させないで。すごいよふみちゃんは。
『それを言ったらおしまいよ』よしながふみ太田出版)。
ばりばりのボーイズラブ中心。苦手だ……。そうじゃない話もあって、それはそれで面白かったんだけど。ロマンスグレイと薄幸の熟女、とか。でも最も強烈な印象を残したのはばりばりボーイズな「私の永遠の恋人」だった。SF、かな?

『深海蒐集人 2』かまたきみこ朝日ソノラマ)。
ロマンだ。しかもダイナミック。いいなあ。こういう近未来を容易に想像できるところもいい。現実の過去と現在とが地繋がりだからかもしれない。大航海時代のフィギュアヘッドにまつわる話が好きだった。
バルバラ異界 1』萩尾望都小学館)。
メルヘンなのかと思ったらサイコだった。第1話とそれ以降のギャップったらないのだった。ポルターガイストを起こす眠り姫と度会親子の繋がりは一体??
『ナノトリノ 1』ふくやまけいこワニブックス)。
「かわいい旅もの」。かわいさとあやしさをヘンなふうに繋げてしまえるふくやまけいこだからこそ油断は禁物。でもギシン様はちょっと微妙だ。

きみはペット 9』小川弥生(講談社
『DARK EDGE 11』相川 有(メディアワークス
『7 SEEDS 4』田村由美小学館
GUNSLINGER GIRL 3』相田 裕(メディアワークス
以上、シリーズもの。続巻の展開待ち。面白く読んだけれど特筆すべき点はなし。

『天竺夜話 パールシーの踊り子』神坂智子小学館)。
いまひとつ焦点がはっきりしないような気がする。今のところ連作短編集のような趣だが話ごとに印象や雰囲気が違う。神坂ワールドの軽くて薄い集大成といった感じ。うーん、難しいな。


バレーボールと甥っ子のことは後日書こう。