週末のテレビライフ
「少林サッカー」は公開当時にも興味はあったのだが、「ロード・オブ・ザ・リング」ばっかりリピートして結局観には行かなかった。一度くらい大画面で見ておけばよかったな、さぞかし迫力があったことだろう。ダメ男化してしまった兄弟子・おとーと弟子たちがついに目覚める「みんなが帰ってきた」のシーンが秀逸。爆笑ものだった。が、こんなふうに武道をパロって少林寺からクレームがついたりしなかったんだろうか。
すごく面白かったんだけどラストのオチは個人的に「なんじゃそりゃ」という思いがした。そんなふうに世界を席巻していったらおとぎ話としてのリアリティがなくなるんじゃないか？ 香港らしい上昇志向といっていいのか、あるいは続編を意識したのかな。メンバーたちが俗界を捨てて修行の道に戻るとか、燃え尽きて以前と変わらぬ日常に帰るとかで物語を閉じてほしかった。
「新選組！」は何と言っても八木家のめんめんが繰り広げるホームドラマが面白い。２週ひっぱったホウキのエピソードは出てくるたんびに笑わせられた。それぞれの俳優たちも役のイメージが固まり、現代人としての顔がほとんど浮かび上がってこなくなったので安心してドラマに没頭していられる。とくに芹沢鴨と新見錦は凄みのある魅力的なヒールを演じていると思う。山南さんもいい。最初は素っ頓狂なキワモノキャラにしか見えなかったのに今は目が離せない。新しく仲間入りした斉藤一が近藤勇に迎え入れられてすごく嬉しそうだったのも印象的だった。
