読了本

明るい夜に出かけて

明るい夜に出かけて

明るい夜に出かけて/佐藤多佳子
大学を休学しコンビニでバイト中の青年。彼の抱える“秘密”とは……。ラジオは通勤時に愛聴してるけどFM派だし、深夜ラジオはぶっちゃけ未知の世界。ツイッターも未だに仕組みがよく分かんない。でもその「知らない世界」への扉がじょじょに開かれて、いつしか濃ゆい熱狂に巻き込まれていくのはすごくワクワクさせられて面白かった。アルピーっつーのは多分フィクションなんだな、と思ってたら実在してたー! お笑い界にもけっこう疎いもんで……。最終的にだいちゃ×トミヤマになればいいのにとドキドキしながら読んでたわ。鹿沢のふわふわした感じ、ちょっとやばい。私も遅まきながら順調に腐れつつあるのか?

九十九藤

九十九藤

九十九藤(つづらふじ)/西條奈加
慣習をやぶって新しい商いを始めようと奮闘するヒロイン。男勝り、というんじゃないけど肝が太くて芯も強い。強面を前にしても一歩も引かないが、触れなば落ちんという柔らかさもあり……。西條さんの描く時代ものは私が読みたいものがいっぱい詰まってるんだよね。チャンバラや濡れ場がなくたって痛快かつ風情のある時代ものは描けるのだ。どんどんシリアスさを増す終盤は、西條さんならぜったいひっくり返してくるはず! と祈るような気持ちでページをめくっていた。ふー、堪能いたしましたー。