読了本

よっつ屋根の下

よっつ屋根の下

よっつ屋根の下/大崎梢
ノンシリーズ連作短編集。夫婦に子供ふたりの家族がとある騒動に巻き込まれ、別居せざるを得なくなる。家族だから一緒にいたい、でも今の生活から離れたくない……。家族それぞれの事情が描かれ、どれもよかったが2話目のとーちゃんの話が個人的にはいちばん面白かった。大崎さんお得意の職業ものっぽい部分もあるし。医師が主人公の話はたくさんあるけど、その医学生時代にこれだけスポットライトがあたるのが珍しい、かも? かーちゃんの闇がいちばん深かったが、騒動から10年、物心ついてから40年以上かけてやっと捉われていたものから離れることができたのかな。