読了本

蓮花の契り 出世花 (ハルキ文庫)

蓮花の契り 出世花 (ハルキ文庫)

蓮花の契り 出世花/高田郁
続編。“普通の男と女”としての人生を提示され、一瞬こころが揺れるお縁と正念。でもふたりともすでにそういう次元を通り越したところに生きる意味を見出していて……。お染と仙太郎のような俗世の者たちが低レベルなわけでも、出家としての生き方が淋しく哀れなわけでもない。出家とは上ではなく別の次元をめざすことだと思う。だからこそ、それができる人は尊い。これで完結だそうだが、お縁が自分の庵を結んだ後の話のほうが興味あるなぁ。