読了本

柳生十兵衛秘剣考 水月之抄 (創元推理文庫)

柳生十兵衛秘剣考　水月之抄／高井忍
シリーズ２作目。歴史ものの本格ミステリ、というより今作は歴史ミステリに近かったが、表題作は密室ものとしてなかなか秀逸だった。剣豪ものでもあるけど、あの柳生十兵衛と男装武芸者・玄達との掛け合いが面白いので、あんまり堅苦しくないのがいい。デリカシー皆無の十兵衛にキレた玄達の「いますぐ表へ出て立ち合え！」も健在だしね。

風と共に去りぬ（二） (岩波文庫)

風と共に去りぬ　２／マーガレット・ミッチェル著、荒このみ訳
新潮の新版鴻巣訳に慣れちゃったから、ちょっと品行方正すぎて物足りない気もするけど、もともとの話が面白いからね〜。でもアトランタが蹂躙される前にページが終わっちゃったな。注記が入ったりしてるから、どこで巻をまたぐかは新潮版と違ってくるのか。ド派手な新潮版と比べると、岩波版は「（アシュリーは）紳士だから」というレットの皮肉で終わるのが大人っぽくて心憎い。