読了本
- 作者: 斉木 香津
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2015/04/24
- メディア: 単行本
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悪辣な手口で財産を築いて「人喰い」と呼ばれた男の子孫たちの来し方をミステリタッチで描く。テーマは重いけれど、淡々とした文章のせいか読み口は意外と軽くて面白かったし、オチもなかなか意外性があった。血は水よりも濃く、因果はめぐるのかもしれない。でも本当はやっぱり個人の選択の結果だと思う。ラストの二葉視点はやや蛇足のような気がしたけれど、なるほど由羽に「中二病」と言われてしまう訳だよなー、と思えば納得でもある。