読了本

月に捧ぐは清き酒 鴻池流事始

月に捧ぐは清き酒 鴻池流事始

月に捧ぐは清き酒 鴻池流事始/小前亮
時は戦国末期。名のある武将を父に持ちながら、戦を厭い商人の道を究めようとした男のドラマ。時代物にしてはちょっと変わってたけど面白かった。重々しさがあまりなくて、たとえば奥さんが夫を呼ぶのに「お前さま」とかじゃなく「新ちゃん」だったりする。酒造りと輸送ルートの拡充に打ち込むくだりはプロジェクトXかプロフェッショナルかって感じ。タイムスクープハンターでもいいかもしんない。主人公が武家の出自なだけあって肝の据わったところを見せてくれる終盤は読みごたえがあった。しかし鴻池ってやっぱりあの鴻池だったか!