読了本

ヴァイオリン職人の探求と推理 (創元推理文庫)

ヴァイオリン職人の探求と推理 (創元推理文庫)

ヴァイオリン職人の探求と推理/ポール・アダム著、青木悦子訳
なんだか異様に読みやすかった。訳がいいのかしら。ヴァイオリンの歴史的名器にまつわる謎とそれにからんで起こった殺人事件。探偵役は還暦過ぎのヴァイオリン職人と、息子ほど歳の離れた友人の刑事のコンビ。若くて体力のあるほうがサブで、調査の中心になるのはいぶし銀なブレーンというのが変わっていて面白かった。ふつう逆じゃないか? ロマンスもジャンニのほうでのみ起こってるしなあ。アントニオはもうちょっと報われてもいいんでないかい、無欲さが彼の長所とはいえ。続編で少しはいい目が見られてますように。

天鳴地動 アルスラーン戦記14/田中芳樹
うーん。どうもパッとしない。最終盤を迎えつつあるそうだが、死ななくてもいいキャラがどうでもいい感じに死んでしまうのが萎える。もっと見せ場を作ってもバチは当たらんだろう……でも相手が武将じゃなく妖魔なのがまた萎えるんだわ。これでラジェンドラまであっさり死んだりしたらヤだな、と思ってたけどこいつだけは殺しても死にそうにないや。ほんとオアシス的存在。陛下はどんどん影が薄くなっちゃって。ナルサスですらアルフリードにときめいたりしてんのにねえ。