読了本
- 作者: 恩田陸
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2013/12/25
- メディア: 単行本
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ここ十年くらいの恩田さんでいちばん面白かった。微笑ましいほどの酒好き描写のほかはあんまり恩田さんらしくないかも……でも、いつもの勿体ぶったシリアスさよりはギャグすれすれなくらいぶっ飛んでるほうがいい。ロミロミは未読なんだけど同じ路線? キャラがえらい立ってるね、蘇芳なんてほんと恩田さん離れした「元気いっぱいの小動物」でかわいい。これだけいろいろ盛り込んであったらオチとか別にいいや。むしろ説明無用の投げっぱなし感、けれんたっぷりの開き直りっぷりが逆にシュールで魅力的。これアニメ化しないの? すごく向いてると思うなあ。日本(のサブカル)のお家芸・戦闘美少女が「残月、見参!」って画面の中で決めポーズするのが超観たい。
- 作者: 浮穴みみ
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2014/02/07
- メディア: 単行本
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明治の築地外国人居留地で、会津生まれの書生が連続殺人事件の謎を追う。とはいえプロローグの意味は結構早めに中盤くらいでネタ割れするし、犯人の見当もついてしまう。なにか最後にどんでん返しがあるのかと期待したのだけど……。人の記憶が視えてしまうという特殊な設定が活かしきれてないかも。祐さん、視たら視っぱなしかい。悠長に月琴ひいてる場合かーいっ。でも主人公をはじめ正之助やアリスなどレギュラー陣はかなりいいし、文章も読みやすい。これを序章としてシリーズ化したらどんどん盛り上がっていきそうな気がする。なんにせよ面白い明治ものが増えるのは大歓迎。