読了本

アンチェルの蝶 (光文社文庫)

アンチェルの蝶 (光文社文庫)

アンチェルの蝶/遠田潤子
うらぶれた居酒屋を営む中年男のもとに、ずっと音信不通だった親友が少女をつれて現れた。それはかつて愛した女の子どもだという……。面白かった! とはいえ息苦しいような目を背けたくなるような、かなりしんどい世界が描かれるのだが、不思議な透明感があって思わずどんどんページをめくってしまう。現在と過去が錯綜しつつ、徐々に明らかになる真実。“アンチェル”のもつ意味が分かったときはショックだった。しかもそこからさらに衝撃の事実がぼんぼんと炸裂するんだもんな〜、この作者すごいわ。ラストは明るい未来を信じたい。だってほづみはこれからも『まつ』のアイドルでないと……!