読了本

からくりランドのプリンセス

からくりランドのプリンセス

からくりランドのプリンセス/青井夏海
学園ミステリー。留学してきた小国の王女をめぐる騒動が描かれるが、どちらかといえば学園パートよりも保護者のパートが加納さんの『七人の敵がいる』みたいで面白かった。謎解きとも絡んでくるしね。でも最後はどっちつかずなモヤッとした感じで終わっちゃったかな。オチもあれじゃあ、場合によっては何人巻き添え食って死んだか分からないのにどうなんだ、と。学園パートは澪のことをもっと掘り下げて、思いっきり甘酸っぱく青春してくれたらよかったな。

石燕夜行 骨きりの巻 (角川文庫)

石燕夜行 骨きりの巻 (角川文庫)

石燕夜行 骨きりの巻/神護かずみ
塗楽(ぬら)のご隠居ことぬらりひょんがイイヤツでちょっとびっくり。妖怪の頭領なんだけどワルもんではなくて、情があってやや三枚目なところも。組むのは絵師の鳥山石燕、お江戸を騒がす怪事件にいどみます。もっとホラーちっくなのかと思いきや、意外なほどハートフルというか、切ない感じの展開が多かった。一匹狼な椿鏡花も、第一印象ほどクレイジーじゃなくて、実は結構さびしがりや?