読了本

泥棒は几帳面であるべし (創元推理文庫)

泥棒は几帳面であるべし (創元推理文庫)

泥棒は几帳面であるべし/マシュー・ディックス著、高山祥子訳
マーティンはいっぷう変わった泥棒で、何件もの“お得意”を回りながら主に日用品などをいただいている。慎重かつマメな仕事ぶりに、住人は何かがなくなっても気づかないか、気のせいだろうとしか思わない。泥棒というより借りぐらしの小人みたいな存在だ。……最初はなんて地味な話だろうと思ったのだが、だんだんスリリングになっていく。クージョのあたりからページを繰る手が止まらなくなった。面白かった! マーティンは愛すべき泥棒で、ぜったいに捕まってほしくはなかったのは確かだけど、ラストはちょっとイイ話になりすぎでは? アメリカ人って信じられないくらいフレンドリーだね!

亡国の薔薇 下 (英国式犯罪解剖学) (創元推理文庫)

亡国の薔薇 下 (英国式犯罪解剖学) (創元推理文庫)

亡国の薔薇 下  (英国式犯罪解剖学)/イモジェン・ロバートスン著、茂木健訳
えええええ、そんな展開……。ハリエットは世間一般の女の枠からはみ出てるってんであちこちからずいぶん責められていたんだけど(認めてくれる人もいるのが救い)、さらなる試練が。ジョカスタの昔話のことも引っ張ってるんでまだ続きがあるのだろうが、この先どうなっちゃうのかなあ。クラウザーとくっついたりするのはやだなあ。そんなこんなでハリ&クラパートは今回なんだかしんどくて、ジョカ&サムパートのほうが面白く感じた。