読了本

オランダ靴の謎【新訳版】/エラリー・クイーン著、中村有希
オランダ記念病院で起こった殺人事件。犯人の遺留品の中には靴が……。オランダ靴って、ネロとアロアが履いてるようなのかと思ってた。フランス白粉のときもこうやって騙されたな(どうでもいい)。なにはともあれ面白かった。エラリーが証拠から導き出される推論を終盤まで披露しないのは読者への挑戦の一環なんでしょうか。靴はともかく、あの人には騙されてた。証明されないかぎり証言を信じちゃいけないのね。今回はとにかくジューナが可愛かった。角川文庫版の新訳も読んでみようかな。あっちの表紙は、エラリーが松田翔太にしか見えんのですが。

一つ屋根の下の探偵たち

一つ屋根の下の探偵たち

一つ屋根の下の探偵たち/森川智喜
つまらなくはなかったけど、クイーンの後に続けて読んだからか、むだな描写やつじつまの合わなさみたいなものがちょっと鼻についてしまった。もったいぶったとこや冗長なとこは削って、もっと描きこむべき部分があるんじゃないの、みたいな不満が。種明かしのくだりはけっこう驚いたが、実現可能だとしても、なんか紙の上の出来事っていうか、リアリティが薄いというか。ネタバレになるからはっきり言えないけどさあ。そもそもフランス料理はアンタが探偵たちにおごるべきじゃないのかね浅間君。丹地陽子さんの表紙イラストは素敵。