読了本
- 作者: 吉永南央
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/12/01
- メディア: 単行本
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珈琲豆と和食器を扱う店「小蔵屋」の女主人、草を主人公にしたシリーズの3作目。ちょっとビターな日常の謎もの、あるいは日本の風土でコージーやるとこうなるという良い見本。主人公が老女なんだけど、マープルものとはまた違った雰囲気。お草さんは何となく察して、それを心にしまっておくタイプ。幼さの代償を支払い続けるミナホ、若き日の傷を引きずり続ける萩尾、それを見守る人生の先輩たち。説教臭くないしみじみとした雰囲気が魅力的だ。バクサンの「ポンヌフアン」がまた出てくるといいな。こんないい店ばっかりある町(モデルは高崎?)がうらやましい。