読了本

犬は勘定に入れません あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎/コニー・ウィリス著、大森望
お正月にウィリスのタイムトラベルものを再読したい、と思っていたのにここまでずれ込んでしまった。いやー、読んだのが10年近く前だと内容ほとんど忘れてて、犯人から鳥株の行方までドキドキハラハラ、とっても新鮮な気持ちで読めた。でも不思議なもんで最初に読んだ時に調べた事柄はちゃんと覚えてたから、当時より言葉の裏にある奥行きみたいなものが理解できて、いっそう楽しめたと思う。そういう意味では何度読んでも面白いスルメ本。えらく分厚いスルメだけどね。ネッドが何かと言えば犬や猫に話しかけて、向こうもちゃんと意味が分かってるようなのがすごく好き。しかしこういう伏線回収がしっかりした話を読むと充実感があるねえ。今回ハードカバーで読んだけど、文庫版だとどこか違ってるところがあるのかな。『ドゥームズデイ・ブック』は文庫で結構修正が入ってたし。オックスフォードシリーズの出来事を並べた年表も欲しい〜。
犬は勘定に入れません 上―あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎 (1) (ハヤカワ文庫 SF ウ 12-6) 犬は勘定に入れません 下―あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎 (ハヤカワ文庫 SF ウ 12-7)