読了本

ぬけまいる

ぬけまいる

ぬけまいる/朝井まかて
それぞれの屈託をお江戸に残し、伊勢へと抜け参りに出かけたお以乃、お志花、お蝶の仲良し三人組。コミカルかつ波乱万丈の道中記は、ちょっと読んだことのない雰囲気でなかなかの面白さだった。女三人揃えば姦しいとはよく言ったもんだ。最初はニガテだなーと思っていたお蝶が最後にはいちばん好きになったな。メイク講義したり、朝顔簪で儲けたり、おしゃま連と喧嘩したり、逞しくて生気にあふれててこっちまで元気になる感じ。恋にウブいお以乃にもときめいたが、お志花がねー……そりゃ、出ていきたくもなるわ。この後うまくいくといいな。とくに息子は猛省しろ!