読了本

首斬り人の娘 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

首斬り人の娘 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

首斬り人の娘/オリヴァー・ペチュ著、猪股和夫
最近のポケミスは面白いなぁ! これは中世ドイツが舞台の歴史ミステリ。田舎町で子どもが殺され、魔女とレッテルを貼られ火あぶりにされそうな産婆の無実を証明しようとするのが処刑吏クィズルとその娘および恋人。クィズルのキャラ造形がとてもいい。首斬り人というダーティなイメージを覆す正義漢っぷり。タフで沈着冷静だしね。とても頼もしいのに、本当は首斬りという仕事を心底嫌がってるという。タイトルからすると娘がもっと活躍するかと思ったのだが、どちらかといえば「首斬り人の義理の息子」のほうが目立ってた(まあ、そうなるかどうかはまだ分からないが)。シリーズだそうだがこれからも訳出されるんだよな、楽しみ。