読了本

夜鳴きめし屋

夜鳴きめし屋

夜鳴きめし屋/宇江佐真理
酒よりも肴とめしでもっているような居酒見世「鳳来堂」を舞台にした市井もの。宇江佐作品にはときどき「そんな展開にせんでも……」と凹むようなのあるのだけど、これはそんなこともなくてなかなか面白かった。主人公の長五郎はいやみがないし(かなり草食系だが)、料理もしみじみ美味しそう。イワシ料理がいい小道具になっている「鰯三昧」がとくによかった。それにしてもみよ吉が意地っ張りすぎて、長五郎ならずとも「どうしたいんだお前は、訳がわからん!」とつっこみたくなったよ(笑)。『ひょうたん』という長五郎の親世代の話があるそうなので、地雷でないのなら読んでみたい。

プランツ・ウォーク 東京道草ガイド

プランツ・ウォーク 東京道草ガイド

プランツ・ウォーク 東京道草ガイド/いとうせいこう柳生真吾
男二人でぷらぷら歩きながら植え込みや街路樹、庭園からトロ箱に植えられたものまで、ありとあらゆる植物を愛でたおすというのん気な一冊。まあ私もわりと普段からこんな感じで外を歩いてるのだけど、柳生さんのように植物に詳しい人が一緒だとさらに楽しいだろうね。東京ディズニーリゾートの植栽を、アトラクションやショーそっちのけでキャッキャと喜んでるのがもうね、植物バカとはこーいう人たちのことを言うのかと(誉めてます)。でずにーには興味ないけど私も植栽を観にいってみたい。