読了本・コミックス

王子様と灰色の日々(1) (KCx)

王子様と灰色の日々(1) (KCx)

王子様と灰色の日々 1/山中ヒコ
貧乏な女の子が訳あって財閥の御曹司の身代わりに。さまざまな鎖でがんじがらめになっている彼女の運命は? 可愛げのない敦子が時折みせる健気な表情がいい。同級生相手に必死で至を演じて、女とばれずにどっと安堵するくだりなど、思わず抱きしめたくなるよね、遼じゃなくてもさ。こんなスレてない子は今どき希少価値だもん。切ない恋がテーマの少女漫画だがあんまり少女漫画っぽくないのは、敦子のなかに少年性が溶け込んでいるからだろうか。

うたたね姫 (ビームコミックス)

うたたね姫 (ビームコミックス)

うたたね姫/宮田紘次
短編集。絵もうまいし話も面白いけど、やっぱり表題作がいちばん好きだな。女の子が夢のなかでいろんな冒険をする話。この人、女性キャラの描き方が肉感的で色っぽいのだが、特にくちびるの描き方が美しいのでとってもキスシーン映えする。これ、個人的にはちちしりふとももより重要。しかもブリアンとドノヴァンときた! 十五少年漂流記が大好きな私には反語で誰得!?って叫びたくなるくらいオイシイんですが(笑)。っていうか腐女子だったらこういう妄想を真っ先にしていたのかもしれない……。

てんむす 2 (少年チャンピオン・コミックス)

てんむす 2 (少年チャンピオン・コミックス)

てんむす 2/稲山覚也
うんうん、絵がきれいになってきた(にこにこ)。各キャラの背景に厚みが出て部長の華麗な実力のほども知れて、大食い部としての活動も本格的になるにつれ、じわじわ面白みが増してきた。天子の食べっぷりも相変わらず幸せそうだ。ただこれまでの敵はザコキャラばっかりなので、もうすこしカッコいい相手に出てきてほしいけれど、試合が進めば期待できるのかな。去年の優勝校の部長さんとかはどんなふうに食べるんだろう。

偽り時雨 出世花其之3/高田郁著、黒沢明世作画
遊女の頼みを聞いて寺を出た正縁はとある事件に巻き込まれる。あ、2巻をとばしてしまった。表紙があまりにも今までと違うので別のシリーズかと思ったよ。この巻はちょっと捕物帖っぽくて、ミステリ好きには嬉しい。コミック版は正縁の清楚さが特にいいのだが、この巻では妹分遊女のてまりも可愛くていじらしい。

鬼灯の冷徹(2) (モーニング KC)

鬼灯の冷徹(2) (モーニング KC)

鬼灯の冷徹 2/江口夏実
地獄を陰で支配する鬼灯をめぐるシュールギャグ。シロかわいいよシロ。でももっとブラックな笑いがあってもいいような気がするが。さいきん冷徹度がヌルいですよ鬼灯さん。