読了本
- 作者: 輪渡颯介
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/02/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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曰くつきの品でも引き取るという評判の「皆塵堂」。そこで修行することになった太一郎、実は幽霊が視える体質で……。時代もの。なかなか面白かった。文章や展開は割とほのぼの系なのに、曰くのある品が起こす怪現象が怖い怖い。1話目からギャーッと心の中で叫んでしまった。宮部みゆきとかが書いてたらかなりのエグさおぞましさかもしれないが、サラッとした筆致なので全体としての雰囲気はあんまりホラーしてない。その時はふーんて思って、後からゾッとくる。例えるなら『百鬼夜行抄』みたいな? 店主や巳之助の人を食った感じもよかったので続きを読みたいものだ。
- 作者: 秋山香乃
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/10/07
- メディア: 文庫
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ミステリタッチの市井もの、シリーズ1作目。面白かった! 意外性のある展開で、医療ネタもなかなか本格的。漢方医ってことで薬を盛るだけかと思ったら外科的なことも結構やるのね。江戸の町で実際に起こった珍エピソードあれこれも興味深かった。資料に裏付けされた確かな読み応えが嬉しい。それにお雪と兵介のラブコメ展開が花を添えます。家事が一切できない剣術好きのじゃじゃ馬娘って、ライトノベルには結構いそうだな(笑)。親ばかモード有安も微笑ましいし、司郎の将来も気になる。続きが楽しみ。