あまりホラーっぽくないが、やっぱりホラー以外の何ものでもない短編を集めたアンソロ
ジー。もうチートス(がいちばんチーズ・ドゥードルに近いか?)喰えねえ……。
松尾たいこさんもチートスを
表紙イラストの参考にしたらしいね。恐怖よりも「厭な感じ」「嫌悪」を覚えさせる話が多い。でもテンポがいいというか妙な勢いがあるというか、鬼気迫る場面でもカラッとした雰囲気なので、厭なのにもかかわらず面白かったと思ってしまう。「子供たちの肖像」で主人公が娘に糾弾されるところ、途中まで一緒に怒鳴られてるような気がしていたのに、いつのまにか主人公が共感できない“異物”になってて、ギャーッと心の中で飛びのいたよ。