読了本

鷺と雪

鷺と雪

直木賞受賞作にしてベッキーさんシリーズの三作目。ラスト、びびびびっくりしたよ! 「何で服部にいるのか?」に日常の謎的な種明かしがくるのかと思って悠長に構えていたから。「獅子と地下鉄」はスリリングで面白かったものの表題作を読んだあとでは牧歌的にすら感じられてしまう。キイちゃんたちのような存在はその後のご時世でどうなったのか……。シリーズは完結らしいが、確かにこの雰囲気で話を続けるのは難しそう。でも戦後なら何とかならないかな、それまで英子たちが無事ならば。ベッキーさん、戦中は女スパイとして軍部に働かされたりしてないといいが。