読了本

平安朝が舞台のシリーズ第4弾。今いちばん待ってるシリーズだから刊行早くて大喜び。今回は初の前後編、この作者の場合ただボリュームがあるだけじゃなく、そのぶん仕込みもじっくりキッチリやってそうなのが楽しみなんだよな。あとがきで謙遜してるけど「コメディ」と「ロマンス」と「殺人事件」のバランスはとてもいいと思う。序章なんか本格好きなら震えがくるほど雰囲気があったけど、テンポよく笑いもとるし、宮子をめぐる恋模様も甘く爽やかだし。でもこの上さらに理想に向かって精進を重ねてくれるなら読者としては嬉しくて舞い上がっちゃうよ。実在の人物も多々登場するシリーズだから文殊丸はひょっとしたらと思ってたんだけど……キターーー! 真幸が珍しく活躍してると思ったら横からもっと目立つヒーローが現れるとは。なんてかわいそう(笑)。いやはや、後編が待ち遠しいわ。秋には出してくれるなんて、かえって作者の体が心配になってしまう。量産できる作風でもないし、あまり根を詰めすぎないように……。あ、そーいえば248ページに漢字の誤変換があったな。