読了本

容疑者たちの事情 (創元推理文庫)

容疑者たちの事情 (創元推理文庫)

コーンウォールが舞台のライトミステリ。ミステリとしてはかなり軽めで地味ではあるが、主人公の落ち着いた性格と舞台の穏やかな渋さが独特の雰囲気を醸し出していてなかなか面白かった。気に入ったので続きも読みたい。現在までに刊行されている4冊は巻ごとに訳者が変わるそうだ。この巻に限っていえば訳に不満はないものの、タイトルは直訳にしないのならもう少し印象に残るものがよかったな。ところでローズはあんなふうにバリーを便利に頼ったりしなきゃいいのにねえ、愛せないと分かっててしかもジャックに惹かれはじめているのだから……。そこだけちょっと引っかかったけど、このビミョーな三角関係は今後変化していくのだろうか。泥沼化だけはしないでほしいぞ。