読了本

一角獣幻想 (講談社ノベルス)

一角獣幻想 (講談社ノベルス)

短編集。「切れ味鋭いミステリ」という裏表紙のアオリに惹かれて読んだがちょっと期待はずれだった。ひとことでいえば、陳腐。まさかこんなありがちな展開にはならないよねぇ、と序盤で想像したまんまの結末になるのだから。表題作や「方舟荘殺人事件」あたりのオチは昭和のおじさんの妄想みたい。「卵生少女」で縄文時代? といいながら言葉が普通に通じてたり、高床式倉庫とか米で作った酒とかひらがな(!)とか出てきたりするのには脳みそ溶けそうになった。でもこれがわざとだったなら、いちばん安易なのはこういう展開だよな、と予想したとおりに話が流れていって……。なんかどっと疲れた。