読了本

護られし者 1 萌芽(1) (ハヤカワ文庫 FT フ 16-1)

護られし者 1 萌芽(1) (ハヤカワ文庫 FT フ 16-1)

おおー、これ面白いな! 思わず深夜まで読みふけってしまった。見つかったら食い殺されること必至の魔物が夜の闇にうようよ徘徊する世界の物語。なので、牧歌的な異世界ファンタジーは日が落ちたとたん身の毛もよだつホラーに変貌する。殺戮される人々の描写がかなりむごい……。魔物から身を守るのには「護符」が必要だ。いわゆる魔方陣で、いまのところ防御一辺倒にしか使えない。そこをなんとかしたいとみな思ってはいるのだが……というあたりが今後の展開のカギになりそう。
主人公格の少年少女が3人いて、それぞれがかなり過酷な生い立ちなんだけれども、手に技をつけて身を立てるためにこれから修行に入るらしい。なかでもリーシャという少女は私の大好きな「薬師」キャラになるっぽいから楽しみだ。師匠のブルーナおばばもかっこいいし! トリロジーの第一部第一巻ということで、あと8〜9冊は出るのかな? かなり壮大な物語になるようで続きが待ち遠しい。訳者が和邇さんなのも嬉しい。