作家で恋愛体質で女にだらしない父親をもつ少女、山野内荒野。奥手でのんびりやでちょっとニブいところもある彼女が少しずつ大人になっていく姿を描いた
少女小説。つきあっては捨ててきた女を題材に小説を書くパパは普通に考えれば酷い男なのだが、そういうふうに描かないし読者にもあまり感じさせない桜庭さんが面白いなあと思う。あと世の女の子が置かれてる状況をリアルだけど生々しくなく描いてるところとかも。男なんてさ、遠くへ行きたいとかいっちゃってさ、あんたが後に残してった母親と暮らして面倒みたりしてたのは血も繋がってない荒野だっつーの。ないがしろにされた愛人の恨みを影で受け止めてたのも血の繋がった娘というだけの荒野だっつーの。でも生活を省みない
男のロマンチックさを受け流して守りはぐくむ彼女はある意味強い。
ハ○ー・ポッ○ーと秘密の部屋ならぬ天才探偵Senと秘密の部屋。おお、これはかなりミステリしてて面白い！ ひと昔前は
はやみねかおる作品などが児童書
本格ミステリとして有名だったけど、
大崎梢あなどりがたし。前作よりもこの2作目のほうが推理がかっちりしてて好きだな。終盤で謎のピースが綺麗にかたづいてくのが気持ちよかった。最後の信太郎のボケもナイス。次作も楽しみ。
