読了本

叔母が経営する銀座の文壇バーでボーイをつとめる青年の視点で描いた安楽椅子探偵もの。探偵役はベストセラーを連発している作家の辻堂珊瑚朗、酒と葉巻とホステスとのおしゃべりを楽しみながら様々な謎を推理する。舞台が舞台だけにちょっと色っぽい風情もあるが、珊瑚朗先生の渋くて豪快なキャラととぼけた性格の主人公のおかげで場がにぎやかになり、なかなか面白い雰囲気の作品に仕上がっていた。坂本龍馬が主役のごった煮時代劇ミステリ『才谷梅太郎先生無頼控』をぜひ読んでみたいものだ。竹内さん書かないかなあ。