読了本・コミックス

エビアンワンダー 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

エビアンワンダー 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

エビアンワンダー 2 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

エビアンワンダー 2 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

エビアンワンダーREACT 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

エビアンワンダーREACT 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

エビアンワンダーREACT 2 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

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ふと読み返したくなって再読。1巻からまとめて読むと伏線張りのみごとさにも驚かされるが、なにより作者の描きたかったことが一気になだれこんでくる感じがして圧倒される。なのに力わざじゃないのがとても清々しい。悪と罪と怒りと赦しについては今回はじめて納得できた気がする。同時に心のなかにグダグダとわだかまり続けてたものがやっと昇華されてくような……いや、まだ拘りは捨てきれないのだけれど、少なくともその道すじはつけられたような思いがして心が軽くなった。
癒しを求めてファンタジーを読むわけじゃなく、作者もそんなつもりで描いてるんじゃなかろうが、これが架空の世界の物語で現実とは無関係だからこそ自分の内面と重なるにまかせられる、というのはあると思う。感情よりもっと深い部分に直接響いてくるものを聴きとり、それをどう受けとめどう手放すかは読者にゆだねられている。読むたびに何かを得、何かを捨て去ることができる。そこがファンタジーという空間の魔法的なところだ。
この勢いでランドリオールのほうも再読。こっちはこっちで面白いんだよね。エビアンは最初から物語の到着点が見えてたようだが、ランドリはどうなんだろう。ともあれ今月末に続きが出るから楽しみ。