読了本

消えた鱈 (創元推理文庫)

消えた鱈 (創元推理文庫)

風変わりな会員制クラブの例会で由緒正しき<大鎖>が消えた。それが後の大惨事の前触れであるとは誰も思わず……。シリーズ第5弾。やんちゃ爺さんジェム叔父のセリフが永井一郎の声で脳裏に再現されるのが楽しすぎる。従僕エグバートも好きだなあ。ただ事件のほうはかなり凶悪で、セーラが探偵をするには危険だったからか、今回その役はマックスが担うことに。目先が変わって楽しめたけれど、当時のファンのなかには不満の声もあったらしく、後にセーラ側のエピソード「クリスマスに保温カバーを」が書かれている(聖なる夜の犯罪 (ミステリアス・プレス文庫―ハヤカワ文庫 (32))に収録)。こっちもちゃんと浅羽莢子訳。