読了本

黒猫/モルグ街の殺人 (光文社古典新訳文庫)

黒猫/モルグ街の殺人 (光文社古典新訳文庫)

ポーが本棚にない家はアメリカにない、という記述はジェーンシリーズにあったんだったか? 2009年で生誕200年を迎えるポー。光文社から新訳が出たのをきっかけに、恥ずかしながら未読だったミステリの元祖“モルグ街”を読んでみた。……面白かった! そんなのありかとも思うけど、新鮮で衝撃的だったからこそ後に人が続いたんだろうな。ほかのデュパンものも読みたくなった。「黒猫」と「告げ口心臓」もよかった。人が狂気に陥るのは道端の溝に足を引っ掛けるのと同じくらい容易くて避けようがないこと。描写の簡潔さがかえって怖い。