読了本

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない―A Lollypop or A Bullet

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない―A Lollypop or A Bullet

これをティーンエージャーの頃に読んでいたら共感しまくりだったろうな。そして生きにくい世を渡っていくための拠り所のひとつにしていたかもしれない。大人になった今読んでも面白い。ハードカバー版には挿絵がなく、知らなければ元はライトノベルとわからない。元レーベルである富士見ミステリー文庫のカラーを反映してかミステリ色も多少あるし、ちょっと甘めだけど純文学の風格すら漂っている。なんとなく山田詠美の『蝶々の纏足』を思い出した。ふたりの作風は似ていないけれど、共通する世界観があると思う。結局うさぎをやったのは藻屑なのかなあ……。