週末のテレビ

テレ朝スペシャルドラマ「必殺仕事人 2007」を観る。なかなか面白く2時間があっという間だった。良かったのはやっぱり中村主水。世代交代の時期だとしても若手にぜんぜん負けてないし、若手では出せない渋さと重厚な雰囲気はすばらしかった。あとヒガシの同僚がどっかでみたことあるような、大河か何かに出てたか? と思いながら検索してみたら、福士誠治ってのだめの黒木くんか! ヅラが似合いすぎててまったく分からなかった。滑舌もいいし時代劇映えする人だね。この調子でもっと時代ものに出てほしい。和久井映見もよかった。こんなに凄みのある演技ができるようになったのかと驚いた。映像はアングルなども凝ってて美しい。まあヅラと肌の境目があからさまなのが興ざめと親父も言っていたが……今はなんでもハッキリくっきり見えてしまうけれど、昔の粗い映像のほうがリアルに見えることもあるよね。
ジャニーズ三世代はそれぞれキャラとして見どころがないわけじゃないが、まだ仕事人の世界に馴染んでおらず微妙に浮いて感じられた。いちばん馴染まないのがからくり屋源太だなあ。そもそも江戸時代にいなさそうで。東山は飄々とした表の顔とのギャップが面白かったが、中途半端に正統派ヒーローしてるのが難かと思う。極悪人を闇から闇へ葬るからドキドキするのに、派手な大立ち回りをされてもなー……。まあ暗殺法は今回みなしょぼいというか奇をてらいすぎというかで、必殺ファンという松岡のが一番こけおどしっぽいのは可哀相だった。食道楽なのはいい味出してるんだから、かぶき絵師だの抜け忍だのごてごてくっつけずに大工か植木職人あたりにしとけばよかったのに。水川あさみもそう。全体的に軽いというか浮ついて感じられてしまうのは、こういうなんちゃって江戸風味のせいもあるかと思う。
でもスペシャルに終わらず帯番組としてぜひ復活してほしい。面白かった「よろずや平四郎活人剣」も「夏雲あがれ」も終わっちゃって、時代劇シーンが寂しいんだもの。まだ「風林火山」があるからいいけどさ。