読了本

竜と竪琴師―パーンの竜騎士〈10〉 (ハヤカワ文庫SF)

竜と竪琴師―パーンの竜騎士〈10〉 (ハヤカワ文庫SF)

<パーンの竜騎士>最新作。普通に面白かったけれど、大好きなロビントン師の若き日が描かれるということで期待が大きすぎたかなあ……。分厚いわりに展開が平凡な気がした。でもシリーズキャラたちの若き頃がばんばん出てくるのは楽しかった、オルダイブとかグロギとか。ファンサービス的な巻という感じ? ペティロンの融通のきかなさは意外だったが、シルビナとカモのことは予想もしてなかったのでとても驚いた。こういう裏事情ははじめから考えられてたのだろうか。なんだかフクザツ。シリーズ読み返してみようかな。私が持ってるのはかなり古くなってしまったのでこの機会に新調するつもり。

日常の謎系書店ミステリ第3弾。もとの路線に戻ってくれて嬉しい限り。「バイト金森くんの告白」と「ヤギさんの忘れ物」が面白かった。不隠な謎が解き明かされて、みんなが幸せな気持ちになるような話が好きなんだな私は。ミステリ的には表題作がいちばんそれらしいけれど、ちょっといわゆる「フェアじゃない」かも。レッドリーフに関しては影平が真っ先に思いついてよさそうなものだし、調査資料をみれば多絵でなくてもいっぱつでピンとくるだろうし。犯人当てが眼目なわけじゃないからいいのかな。