読了本

海駆ける騎士の伝説

海駆ける騎士の伝説

ナルニアから宗教色を抜いてアーサー王風味を加えたような歴史冒険ファンタジー。ジョーンズ作品ではよく異世界と現代とをいったりきたりするけれど、今回は片方の舞台がヴィクトリア朝英国なのが珍しい。デビュー前に書いた壮大な連作長編の最終章らしく、単独で読むこともできるとはいえ、できれば全部を通して読みたかった。だがこれ以外の部分は破棄してしまったそうだ。エレノア・ド・コーシーの話とかもあったのかなあ……。終盤のセシリアがひとり流砂のほうへ歩いていくシーンがすてきだった。