読了本

海坂藩大全(下) [ 藤沢周平 ]

海坂藩大全 下

海坂藩大全 下

藩名がずばり出てくる(これは少ない)か、五間川が流れている(ほとんどそう)か、色町の染川町があるかするものを「海坂もの」と定義して編んであるアンソロジー。どれも登場人物の心のうごきが自然で、短いながらも意外な展開なのがすばらしく、しみじみ面白いので若い人がもっと藤沢周平を読めばいいのにと思う。「岡安家の犬」だけは結末に承服しかねるけど。……金之助なんぞ鍋にしてやりゃよかったんだ。