前回より芸の鮮度と勢いが落ちてる気はするものの、読み応えはさらに濃厚になっている。ゲストの
島田雅彦さんも面白すぎ。何はともあれ選評ウオッチングという新しい愉しみ方を世間に知らしめ
文学賞への敷居をうんと下げた大森
豊崎両氏の功績は高く評価したい。私の場合、肝心の文学作品を読む姿勢がおろそかになる弊害も出ているけど。大森さんたちの寸評だけで何となく読んだ気になっちゃうんだよねえ。面白そうだと思った作品のメモ:『雪沼とその周辺』
堀江敏幸、『夜市』
恒川光太郎、『蝶のゆくえ』
橋本治、『枯葉の中の青い炎』
辻原登、『
チーム・バチスタの栄光』
海堂尊。
「酒器十二か月」が素晴らしい。
ボロ市でもとめたステンドグラスみたいな杯、自転車に乗るハ
イカラ蛙が書かれた久谷焼の盃、ほっそりして可愛いポリの
グラッパグラス。和みの酒器たちのカラー写真に思わずうっとり見入ってしまう。こういうの私も集めたいなあ。それにしても、あちこちに散らばってるこまごましたエッセイ群をまとめて1冊の本にしてくれるのはすごく嬉しいんだが、漂う在庫総ざらえ感に寂しさがつのる今日この頃。
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岩波ブックレットNo.683>。ソフトカ
バーの6巻セットを買ってあるのにいざとなるともったいなくて手が付けられない。4巻までは既読だがやっぱり最初から読み返したい、となるとまとまった時間が欲しい。そんなこんなで続いているお預け状態。まずは外堀を埋めていくつもりでこれを読んでみたらますます飢餓感に苛まれた。でもちょっと気持ちいい……マゾか私は。講演会の内容をまとめたもので頁数は少ないが内容が濃くてやけにずっしり感じられた。清水さんの姿勢の百万分の一でもハリポタの訳者が見習ってくれたらいいのに。さて本編をいつ読もうかな。