読了本

ひなのころ

ひなのころ

著者初めての現代日本を舞台にした作品。ファンタジックな部分と主人公の家庭環境のリアルさとがうまくからみあってない気がして今ひとつしっくりこなかった。田舎の人間関係やぎくしゃくした家族仲の描写は読んでて居たたまれなくなるほどはまっているのだけど、最終的にちょっといい話に持っていくのは稲子というファンタジーの魔法をもってしても無理があるような。そんなんでわだかまりを解いちゃうのか風美。いっそファンタジー色抜きで書いてほしかったな……でもカバーイラストは素敵だ。