読了本

南総里見八犬伝〈4〉八百比丘尼

南総里見八犬伝〈4〉八百比丘尼

最終巻。前半は玉梓の化身である妙椿が里見家に仇をなす怪異譚、だったはずが妙椿いつのまにかどこかへ行っちゃった。伏姫vs玉梓の霊力合戦を期待してたのだが。後半は怪奇色が消え、犬士たちが縦横無尽に戦うバトルアクションに。それはそれでカッコよいのだけど、筋が三国志演義の「赤壁の戦い」そっくり。火計を案じた毛野と道節が孔明なら定正を見逃した親兵衛はまんま関羽だ。あとがきによれば坪内逍遥が「後半が退屈」等と八犬伝を酷評したそうだが、一理あるなあ。