読了本

犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)

犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)

<ミステリ・フロンティア>の1作。犬探し専門のつもりで開いた探偵事務所に持ち込まれた奇妙な依頼が巡り巡ってとんでもない秘密にたどり着く。かなりヒネってあってたいそう面白かった。ヒネってはあってもヒネくれてはいないのもいい。惚れたよ所長。かっこいいよハンペーも梓さんも。さらりと織り込まれたネタの数々には思わずニヤリ。百万回生きたねこやらシャーリーやら。『戦国という中世と小伏』も網野史観を彷彿とさせて面白い。終盤のほうは本当に鳥肌が立った。今年の「このミス」でも結構上位に食い込むのでは? 表紙に「THE CASE BOOK OF "KOYA SERCH & RESCUE" 1」とあるのも嬉しい。今から続編が楽しみでしかたがない。