読了本

ひみつの植物

ひみつの植物

レアというより自分だけのひみつにしておきたいような魅惑の植物の数々。表紙の写真はオブツーサという多肉植物の一種である。ガラス細工のようで本当にきれい。我が家では生育条件が会わず育てられないのが残念だ。ほかにも脳みそみたいな形の多肉リトープス幾何学模様のらせんが不思議なカリフラワー、江戸時代の叡智の結晶たる変化朝顔など、ちょっと変わった植物たちが美しいカラー写真と軽妙な文章で紹介されている。園芸にさほど思い入れのない人でもこの本を読んだら興味が湧くのじゃないだろうか。入手方法や簡単な育て方も載っている。実際に手に入れたら……そこからが緑との長いつき合い、愉悦と苦難の道の始まりかもしれない。

バッテリー〈6〉(教育画劇の創作文学)

バッテリー〈6〉(教育画劇の創作文学)

あれ、前の巻を読んでないかも。でもまあいいや泥沼化してるから……。この終わり方では野球経験者あるいは野球好きであってもなくても不満が残るのではないだろうか。とにかく私には何が何だかぜんぜん分かんない。思春期の男の子のドロドロした内面を描こうと試行錯誤したのかもしれないが、ねちっこすぎるうえ手を広げすぎたと思う。どのキャラクターをとっても描写が中途半端で、かんじんの巧についても焦点がぼやけてしまっている。瑞垣と門脇のかかえる問題あたりも描ききれなくなって投げ出したような印象。吉貞は面白かったけどそれだけだし、豪はいくらなんでもキモい。最初のころのストイックな面白さはどこにいってしまったのかな。