読了本

『指輪物語』エルフ語を読む指輪物語 エルフ語を読む』伊藤盡(青春出版社、2004)。
文学研究の本だが、はんぶんは語学の本だ。歴史書としても読める。しかし思ったより堅苦しくなくてむしろ面白かった。この本でクゥエンヤとシンダリンを学べば、エルフを相手に挨拶や日常会話ができてしまうのだ。さらにエルフ文字・テングワールの綴り方も分かるからサインや手紙も書けてしまうのだ。もういつなんどきエルフに出会おうとも怖くない。原作や映画で実際に使われた文章を例にあげて解説されるのも楽しい。映画のヒアリング効果で言葉の響きがここちよく耳によみがえる。映画「王の帰還」でエルロンドがアンドゥリルを持参したときのアラゴルンとの会話についての解説は目ウロコだった。なるほど、深いわ……。