新選組!

第43回「決戦、油小路」。
あああ……平助が死んでしまった。滂沱の涙。死の間際、戦いの中での中村勘太郎の表情の演技がホントに凄まじいのひと言、歌舞伎役者の面目躍如。なのにあのゴツく長い顔立ちは、にっこり微笑むとまことに清清しく、あどけなくさえあった。合掌。
谷原章介が演ずる伊東も死んでしまった。これまで甲子太郎の顔に張りついていた冷笑が、近藤局長との対面で拭い去ったように人間味のある笑顔に変わったのには驚いた。他人に対する尊敬の情が生まれた瞬間。役者の表情の演技ってさすがだな。
香取くんの近藤も今回は迫力があってよかった。しかし武田観柳斎もそうだが、近藤が諭して真人間になったとたん斬られてしまうのがねぇ……。まずはどんどんチンピラ化してる鍬次郎を諭してやってはどうなんだろう。
こないだの朝日新聞日曜版で「(今年の大河は)子供の学芸会みたいで見ちゃおれんと、お嘆きの諸兄へ」と栗塚旭新選組を持ち上げていたけども、これを書いた記者はたぶん「新選組!」を観てないんだろーな。観てたとしても最初の数話くらいだろう。今こんな知ったかぶったこと書いたら笑われるよ。