読了本

『Landreaall ４』おがきちか（一賽舎スタジオDNAゼロサムコミックス、2004）。
アクション性が強かったこれまでのお話とはがらりと印象の変わるアカデミー編、面白くて読みふけってしまった。サブキャラクターがみな個性的でいい。学園生活をエンジョイしてるイオンとは逆にずっと退屈そうだったＤＸもどうやら動き出しそう。でも妹がらみというのがなあ。今後どう話が動いていくのか楽しみだ。

『公家侍秘録　４』高瀬理恵（小学館ビッグコミックス、2004）。
充実の一冊。うーん何でこんなに面白いんだろ。やんごとなき人々にまつわるうんちくが楽しい。丹精した夏椿を無理やり奪おうとする肥後藩士から後家さんを救う「名椿の森」はとくに良かった。ふくふくとした豊春尼さまの美しさときたら……。しかし薫子もトビラ絵のように黙ってたたずんでいれば愛らしい姫で通るのにねえ。

『オープンマインド　１』芳崎せいむ（講談社モーニングＫＣ、2004）。
メンタルクリニックの千鳥先生は「こころ」が疲れた人々の味方だ。病気じゃないと拒否反応を示す人には「誰にでもあること、誰でもなること」と安心させ、怠けるわけにいかないとがんばってしまう人には「具合の悪いときは休みましょう」と気づかせる。それが説教臭くも押し付けがましくもないので、なんか肩の力が抜けていい感じ。

『ラッキー！！　桑田乃梨子作品集』桑田乃梨子（白泉社ジェッツコミックス、2004）。
ふふふ、面白いなあ。「オッケー！！」は無愛想な高校生大家に猪突猛進で迫る店子・秋生苑が可愛くていい。「プリンス・ガーデン」はやっぱり無愛想なヴィンセントが可愛くていい。「３４」はアヒルが可愛くていい。どれも続編があったらいいのに、読みたいよう、という望みをあとがきマンガがちょこっとだけ叶えてくれる。サービスいいなあ。

『だめっこどうぶつ　桑田着ぐるみ劇場　１』桑田乃梨子（竹書房バンブーコミックス、2003）。
“だめ”にもいろいろあるのだね。私はやさぐれウサギのうさ原とネクラなペガサス・ぺが之助が好きだ。オオカミうる野のだめっぷりも可愛い。だめだめなほど可愛いというのは目ウロコな発想だ。新たな世界がひらけそう。

『いばらの王　３』岩原裕二（エンターブレインBEAMコミックス、2004）。
カエル気持ち悪い……。怪生物はまだまだ出てくるのだろうか。謎の少女はいつまで謎のままなんだろう。カスミたちの行く手に待つのは果たして絶望だけなのだろうか。もどかしい。