読了本・その2

『平成よっぱらい研究所 完全版』二ノ宮知子祥伝社コミック文庫、2003)
「飲みに行こうぜ!!」も収録した完全版。よっぱらい研究所は若い頃のバイブル……は言いすぎか、虎の巻のようなものだった。今はあんなバカな……ではいい足りないが、酒の飲み方はもうできないし、したくもない。けどよっぱらい研究所はやっぱり面白い。
『ひとゆり峠』山口美由紀白泉社花とゆめコミックス、2000)。
山口版人情時代劇の開幕。暗くて痛々しい超能力者の悲劇を描いてはいても、人に対する目線が優しくあたたかいので読後感は爽やかだ。登場人物の誰ひとり名前がついてないというのが信じられなくてよくよく確かめたほどキャラがいきいきしている。表題作の女郎とあやめのお嬢さんがかわいい。
『おれたちの葬式本』TONO×うぐいすみつる朝日ソノラマ、2004)。
同人誌を持っているのでほぼ再読だが、改めて読むと凄まじい内容……。いざというときの心構えもできたりする実用書的な一冊だ。「悲しみ」の部分は描かなかった、というのは正しい姿勢かと思う。それはとても個人的なものだし。