読了本

沈夫人の料理人 1−2』深巳琳子小学館ビッグコミックス)。
時にほのぼの、時にピリ辛。まるで中華料理のように奥の深いコメディである。なんたって奥様のキャラがいい。意地悪で無邪気で恐いものなしで可愛いくて欲望に忠実なのだ。
明代中国、若く美しく食道楽な奥方様は退屈だった。そこで気弱な料理人に無理難題をふっかけ、いびって遊んでは美味しい料理に舌鼓を打つ。料理人の腕がよいからこそ鍛えがいもある、とうそぶく奥様のアメとムチに翻弄される李三の純情がほんっとうに可笑しい。白菜スープの話は特に面白かった。ああ、なんて美味しそうなんだろ。