読書日記

ダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジー観光ガイド』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ著 原島文世・岸野あき恵訳 佐竹美保絵(東洋書林、2004) D.W.ジョーンズのファンタジーパロディ。ここからダークホルム二部作が生まれたのだな。「ご利用の手引き」には笑った。必携用語集は内容の重複がちょっと多いかも。あとアルファベット順、つまり原著のままにして欲しかった。文脈の繋がりはないと判断したから五十音順に組み替えたのだろうけど、本当にそうだろうか? 訳者紹介によればまたジョーンズの新作が出るようで、めでたい。
『狐笛のかなた』上橋菜穂子理論社、2003) 使い魔として汚された霊狐と、呪者の血を継ぐ清らかな娘との出会いが運命を変える。守り人シリーズのようなダイナミックな語りではなく、どこか物悲しくてしんみりさせられるいい話だ。しかしどうしても頭の中に「犬夜叉」のイメージが入り込んできてしまうのには弱った。犬夜叉じたいはだいぶ前に追いかけるのを止めているのだけれど。
G戦場ヘヴンズドア 全3巻』日本橋ヨヲコ小学館、2003) 「マンガ」がテーマの漫画は数あれど、これだけ熱くまっすぐに描いた作品をほかに知らない。漫画家が皆マンガをこんなにも愛しているのだったら、読者である私もちゃんと受けとめないといけないな。
朝霧の巫女 平成稲生物怪録 四』宇河弘樹少年画報社、2004) ラブコメ風味が苦手だけど、ところどころ惹かれるシーンがある。こまさんに涙。
魔法遣いに大切なこと 全2巻』山田典枝原作 よしづきくみち作画(角川書店、2003) 見習い魔法少女の爽やかな成長物語。優しいだけじゃ生きていけない、でも優しさがなければ生きる喜びもない。